地方移住、公共交通の不便さってどれくらい!?[地方都市編]

生活環境

地方暮らしと一言にいっても、都市部と田舎とでは生活環境が大きく異なります。
今回は地方の都市部の公共交通(主にJRとバス)について実例を挙げて解説します。

都市部の公共交通に対する意識

筆者がかつて10年以上住んでいた、岡山県岡山市中心部の例を挙げます。

    • 岡山市は政令指定都市
    • 人口は約71万人(2018年)
    • 公共交通はJR・バス・路面電車
    • ラッシュ時でもぎゅうぎゅうの満員電車にはならない
    • 周辺地域から通学する高校生の多くは岡山駅下車→学校まで徒歩か自転車通学
    • 周辺地域からの通勤は、公共交通利用者と車通勤者は半々(自宅・勤務先の場所に左右される)

地方都市のJRの現実

地方のJRでは、首都圏と異なり「待っていればすぐに次の電車が来る」という感覚はありません。
これは岡山県内で最も運行本数の多い、JR山陽本線 岡山→倉敷・福山方面の平日ダイヤです。

最も運行本数の多いJR路線でも、帰宅ラッシュ時に一時間に6本(快速電車含む)です。
それでも「10分に1本電車があるなんてとっても便利!さすが主要路線!」と思ってしまう地方クオリティ。

ちなみに、ちょっと飲み会で帰りが遅くなると、一時間に2・3本しかありません。
さらに、このJR山陽本線以外の路線ではラッシュ時でも一時間に3本前後が普通・ラッシュ時以外では一時間に2本あればマシな方です。

地方都市のバス路線の現実

地方のバス路線は、岡山県に限らず近年どこも経営が厳しくなっています。
こちらは岡山県内でもトップクラスに運行本数の多いバス路線(JR岡山駅→繁華街のデパート・県庁→郊外ベッドタウンのバスステーションを結ぶ路線)の平日ダイヤです。

「待っていればすぐに次のバスが来る」という状況ですが、これ以外の路線では「乗り遅れたら30分待ち」もざらにあります。

免許のない通学生や病院通いのお年寄りが利用することが多いので、駅・住宅地→学校や病院を結ぶ路線はありますが、地域全体の路線網はそれほど充実していません。
むしろ学生とお年寄り以外の利用者が少ないため、岡山市内であっても郊外の利用者の少ないバス路線が廃止になる事態も近年増えてきて、社会問題になっています。

田舎はもっと深刻で、採算が取れなくてバス会社が撤退してしまう地域が増えてきました。
そういうところは自治体が仕方なくマイクロバスかハイエースを導入して、事前予約式乗合タクシーのような「コミュニティバス」方式をとっています。
こちらは主に病院やスーパーに行くお年寄りの利用を想定しており、定期路線・定時運行ではないので「◯時の電車に間に合うよう駅に行きたい」という通勤・通学での利用には不向きです。

地方都市の会社通勤に対する注意点

JRで電車通勤する人は「勤務先が最寄り駅から徒歩・自転車圏内」であるかが重要になります。
逆に言えば勤務先が郊外の会社の人は、JRを利用せず自宅から自家用車通勤になります。会社の近くに住んでバス通勤・スクーター通勤という人もたまにいます。

ただし、岡山市内中心部であればJR・バス・路面電車でなんとか移動できますが、岡山市内中心部から少し離れた場所へ行こうと思えば車が必須です。

実例をあげると、私はJR岡山駅から徒歩15分の会社に勤めていたのですが、総務の仕事でハローワークに行くためには車が必須でした。
ハローワークは駅から遠く、また会社から乗り換えなしで行けるバス路線がなかったのです。
地方の多くの会社では、求人条件に「必要な資格:運転免許。社用車の運転あり」と書いているはずです。

20時以降になるとJRもバスも運行方数が極端に減ってしまうので、遅くまで残業する会社は少ないと思います。
私も22時過ぎまで会社に残っていたとき、上司から「君は電車通勤だろう、電車の時間は大丈夫か? 早く帰りなさい」と心配されることがよくありました。