HSCの育児

生き辛さをなくそう〜このブログを作ったワケ

HSP(Highly Sensitive Person/ハイリー・センシティブ・パーソン)は、アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロンの提唱した概念です。

HSPは脳の情報処理量が平均的な人よりも多く感受性の高い個体で、エレイン・N・アーロンや他の研究者によると、HSPの割合は人口の20%程度とされています。

HSPの定義・特徴とは?

HSPという概念を提唱したエレイン・アーロン博士は、著書「ひといちばい敏感な子」の中で、HSPには、特徴的な4つの性質が必ず存在すると述べています。
逆に言えば、4つの性質のうちどれかが当てはまらない場合は、その人はHSPではない別の性質であると言えます。

特徴的な4つの性質は、英訳した時の頭文字からDOESと呼ばれています。

D:脳が情報を深く処理する(深く考える)Depth of processing

  • すこしの説明で全体が理解できる。一を知って十を知る。
  • 物事をはじめるまでにあれこれ考え、石橋を叩いて渡る。
  • 場の雰囲気に敏感で、空気を読みすぎる。
  • 短時間に多くのことを抱えるとあわててしまう。

などです

O:脳が過剰に刺激を受ける(疲れやすい)being easily Overstimulated

  • 人混みやイベント、パーティーが苦手で疲れてしまう。
  • びっくりしやすく、ささいなことでも驚いてしまう。
  • 映画や音楽、本などの作品に深く感動する。
  • 強い明るさ、大きな音、手触り肌触り、臭い、暑さ寒さでストレスを感じる。

などです

E:共感力が高い(人の気持ちを読む)high Empathy

  • 立場の異なる人の気持ちや行動を理解し、共感する能力が高い。
  • 人が怒られていると自分のことのように動揺してしまう。
  • 相手のちょっとしたしぐさや表情で、機嫌や体調がわかる。
  • 言葉を話せない幼児や動物の気持ちを察することができる。

などです

S:ささいな刺激を察知する(刺激に敏感)being aware of Subtle Stimuli

  • 物事の予兆、雨が降る予兆などにいち早く気づく。
  • カフェインや添加物に敏感に反応してしまう。
  • 肌着のタグなどチクチクする素材は我慢ができない。
  • 環境の変化や、物の配置が変わったことにすぐに気づく。

などです

HSPの存在意義って?

人間以外の動物でも、HSPのように他の個体より感受性の高い個体が、全体の20%程度生まれてくるようです。


たとえば野生動物のドキュメンタリーなどで、ライオンが草食動物の群れに近づいた時に「いち早く気づいて逃げ出す個体」がいますよね?

あのいち早く気づく個体が動物版のHSPなのかも? だとしたら生き残れる率めっちゃ高いよね! HSPでよかったね!

そう、動物の群れではHSPであることに価値があるんです。群れの中でいち早く敵に気付く能力で、群れに貢献しているからです。

人間社会では、なぜか非HSPに合わせた価値観がメジャーになってしまい、私たちはHSPであることに劣等感を抱いたり生き辛さを感じたりしていますが、本来はHSPも人間という群れに必要な存在なんです。

いま、非HSPに合わせた価値観の社会では、ひたすらバブリーでエネルギッシュだった時代を過ぎ、ギスギス、イライラが蔓延した他人に優しくない社会となって、HSPだけでなく多数派の非HSPの人たちですら生き辛さを抱えています。

今こそHSPの特性を生かした、穏やかで互いへの共感性の高い社会へ移行していく時代だと思いませんか?

HSPと発達障害やアダルトチルドレンとの決定的な違いとは?

私は当初、HSPという概念を知らなかった時に「自分が毎日こんなに疲れて生き辛いのは、発達障害だからだろうか?」と考えていました。

また、幼少の時から家庭環境が悪く、機能不全家庭で親の顔色を伺って常に気を張って過ごしていたため「自分はAC(アダルトチルドレン)だから、こんなに人に気を遣って疲れてしまうのだろうか?」とも考えていました。

ところが、です。
自分の産んだ娘が感覚過敏なうえになかなか寝ない子で、どうやらとても神経質で過敏な傾向のある赤ん坊だな、と気付きました。

そして実母から「あなたも生まれた時から神経質で過敏だった。母娘で良く似ている」と言われ、「いくらなんでも0歳児の時からACなわけがない」と「生き辛さ=AC原因説」を消しました。

「だとしたら母娘で発達障害かも?」
「もしかしたら娘の療育が必要になるかもしれない」
そう思って感覚過敏の子供の育て方についての本を読みあさる中で、初めてHSPという概念に出会いました。

そしてHSPの敏感さは「受け止めすぎて疲れる」という状態、対して発達障害の感覚過敏は「受け止められなくて疲れる」という状態だと分かりました。

HSPは「空気を読みすぎて、周囲に配慮しすぎて疲れる」
アスペルガー症候群は「空気が読めなくて、周囲と感覚が合わなくて疲れる」

という決定的な違いがあったんです。

私の「配慮しすぎて疲れる」生き辛さは、HSPだったんだ!

そう分かった時、頭の中のモヤモヤがパーッと晴れるように感じました。

何も解決してなくても「なるほどー!」と理由がわかるだけで、生き辛さが少し楽になりました。

HSPは単なる脳の性質。「変な子」「扱い辛い子」じゃないんです

HSPの感受性の高さや刺激への敏感さは、生まれつきの脳の性質です。

右利き/左利きと同じ、脳の使い方のちょっとした違いなんです。

ですが、専門的な本を読まないと、発達障害やアダルトチルドレン、不安障害などのパーソナリテイ障害とも区別がつきませんし、わざわざ専門書を読んで自分の生き辛さに向き合う人もそんなに多くないでしょう。

それなら、生き辛さを抱えたまま苦しんでいるHSPがまだまだたくさんいるんじゃないだろうか?

特に、子供のHSP(HSC/ハイリー・センシティブ・チャイルド)は、神経質だったり感覚過敏だったりめちゃくちゃ気が弱かったりというHSPの特性を、発達障害と勘違いされやすいんじゃないか?

「神経質で扱い辛い変な子」と勘違いされたまま、必要な配慮を得られないまま子供時代を生き抜く辛さを、私はよく憶えています。

私の娘や、ほかのHSCの子供たちには、生き辛さを味わってほしくない!

そして、HSCの子供を持つ非HSPの親御さんにも、HSCの特徴や「こういう配慮をしてくれれば、快適に過ごせます」というポイントを知ってもらいたい。

そう思って、このブログを開設しました。

あなたや、あなたのお子さんが少しでも快適に日々を過ごすために、このブログがお役に立てたなら幸いです。