フリーランスで仕事をしている人は、クラウドソーシングサービスを利用している人も多いでしょう。
ランサーズやクラウドワークス等のサービスには独特の入金処理があるため、教科書的な経理や簿記の入門書では理解しづらい部分もありますね。
ぶっちゃけ「経理の処理なんかしたくない!」ってのが本音。
仕事で毎年30人分の個人事業主の経理&確定申告の処理をやってた私でも、「経理めんどいわー」と心から思います。
しかし、正しい経理なくして節税なし!
青色申告特別控除は、きちんと複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書まで作成することが条件です。
できるだけ少ない労力で・簡単に・効率的に経理処理をしたい人にとっては、クラウド会計ソフトは強い味方になるでしょう。
フリーランス・ 個人事業主でも日々の経理や確定申告に使えるクラウド会計ソフトはいくつかありますが、会計ソフトによって、記帳の分かりやすさ・使い心地に違いはあるのでしょうか?
実際に全部使って比較してみました!
- 会計freee
- マネーフォワード クラウド
- やよいの青色申告オンライン
使い心地の差はけっこうある?
結論から言うと、3社の会計ソフトの操作性には予想以上に大きな違いがありました。
使い心地の観点からいうと
マネーフォワードクラウド…ランサーズやクラウドワークス、アフィリエイトASPなどデータ連携しているサービスでの取引が多い人に便利。ただしUIが細かい。
やよいの青色申告オンライン…従来の会計ソフトに慣れてる人・Airレジ使ってる人にはストレスなく使えてGood。ただしUIはダサい。
会計freee…会計?簿記?初めてなんでよくわかんない人におすすめ。感覚的に使える。UIのデザインがかっこいい。2022年2月に楽天銀行とのデータ連携解除でちょっと不便かも。
初心者向けの会計ソフトはどれ?
ただし、会計freeeの処理方法は独特なので、後から「やっぱ簿記の勉強もしとかなきゃ」と思ったときに、会計freeeと簿記の教科書とではやり方が異なるため、若干混乱する可能性があります。
「あまり簿記の知識はないけれど、いまから勉強して自分で頑張る!」という人は、会計freeeはおすすめしません。処理方法が独特だから 。
マネーフォワードクラウドは、操作画面がすっきりしてやよいの青色申告オンラインよりスタイリッシュなんですが、まったくの経理初心者には操作方法が若干分かりづらい部分があるかも…と思えます。
ちなみに私はマネーフォワードクラウド
ランサーズの売上処理を実例付きで解説
では、実例を挙げながら仕訳の処理をサクッと解説します。
同じ金額で、会計ソフトごとの入力のしやすさや分かりやすさを比較していきます。
1本4,000円×4本=16,000円(税別・システム手数料別・源泉徴収あり)
この契約条件で、経理上の売上高は22,000円・実際手取り額は15,558円になります。
仕事完了報告→支払い確定すると、ランサーズ口座に以下のように出てきますね。
それから、忘れがちですがランサーズ口座以外にもチェックしなければいけない明細があります。
売上から直接差し引かれている源泉所得税です(クライアントによっては徴収しない場合もあります)。 これはランサーズの 支払い管理>源泉徴収一覧 で確認することができます。
納品後に会計処理をするので、確認できる画面は「ランサーズ口座」と「源泉徴収一覧ページ」です。
となります。
ランサーズの売上の仕訳手順
クラウド会計ソフト3社とも同じように比較するため、最初に仕訳の流れを説明します。
ぶっちゃけ、簿記会計に慣れた人であれば銀行口座に入金があった時点で遡って売上処理してもいいんですが、ここは初心者向けにわかりやすく基本的な仕訳の手順で解説します。
- 納品が終わりプロジェクトの「仕事完了報告」を済ませたタイミングで、売上を計上します。未回収の売り上げなので「売掛金」を使います。
- 同時に、売上から天引きされた源泉所得税を計上します。
- さらに同時に、ランサーズのシステム利用手数料を差し引きます。
- 自分の銀行口座に入金があった日付で、売掛金の消し込み(未回収→回収済にする)を行います。
- 入金時に引かれた銀行振込手数料を経費計上します。
この内容で、クラウド会計ソフト3社それぞれの操作を実際に見ていきましょう。